ホーム /読みもの /記念日の夜を、ふたりだけのヴィラで、乾杯から朝の余韻まで

記念日の夜を、ふたりだけのヴィラで、乾杯から朝の余韻まで

· 泊まり火編集部

記念日の過ごし方として真っ先に浮かぶのは、夜景のきれいなレストランかもしれない。けれど、コースの2時間が終われば店を出て、また日常へ帰っていく。そのことに少し物足りなさを覚えたことがあるなら、今年は一棟貸しのヴィラという選択肢を考えてみてほしい。チェックインからチェックアウトまで、建物も、テラスも、湯も、夜の静けさも、すべてがふたりだけのもの。誰にも急かされない記念日が、そこにある。しかも特別な夜の宿として手が届かない価格でもない。泊まり火に掲載しているヴィラの料金は、1棟あたりの中央値でおよそ7万円/泊だ。

乾杯は「場所選び」から始まる

ヴィラの記念日がレストランと決定的に違うのは、乾杯の場所を自分たちで決められることだ。日が沈む方角のテラスか、湯上がりのデッキか、それとも日付が変わる頃のソファか。グラスと飲み物を持ち込んで、「今日はどこで乾杯しようか」と部屋を歩きながら相談する時間そのものが、もう演出の一部になっている。花やケーキでテーブルをしつらえるのも、これまでの旅の写真を並べるのも自由。一棟貸しなら、隣のテーブルの視線を気にする必要がない。

時間割の目安を挙げるなら、こうだ。15時前後にチェックインして、まず湯を張る。日没の1時間前には夕食の支度を始めて、空がいちばん濃く染まる時間に手を止められるようにしておく。乾杯は日没の少し前。グラス越しに夕日が透ける瞬間を逃さないためだ。日が落ちたら照明を絞って、キャンドルの灯りに切り替える。時計を見るのは、ここまでで最後にしていい。

ふたりのためにしつらえた記念日のテーブルと柔らかな灯り
Photo: PattayaPatrol / CC BY-SA 4.0 (Wikimedia Commons)

夕暮れの乾杯が叶う宿: COVO USHIMADO(コヴォ 牛窓)

COVO USHIMADO(コヴォ 牛窓)公式サイトよりヴィラ牛窓・瀬戸内(岡山) · 岡山県COVO USHIMADO(コヴォ 牛窓)最大4名 · 83,000円〜 / 泊施設ページを見る →

瀬戸内・牛窓の海辺に建つ、1日2組限定の隠れ家ヴィラ。全棟がオーシャンビューで、水平線が部屋の続きになるような造りだ。チェックインは14時と早めだから、明るいうちに着いて、日が傾くまでの数時間をゆっくり使える。各棟にプライベートバス、中心にはビーチフロントのバレルサウナ(時間ごとの貸切)。テラスのBBQキッチンで簡単な料理を仕立て、暮れていく海に向かって最初の乾杯。そんな夜の設計図が描きやすい宿だ。ふたりでも1棟を貸し切れる(定員4名)。1泊83,000円〜。

夜は星に主役を渡す: 星降る別邸WANASA(わなさ)

星降る別邸WANASA(わなさ)公式サイトよりヴィラ徳島(阿南・海辺) · 徳島県星降る別邸WANASA(わなさ)最大4名 · 58,000円〜 / 泊施設ページを見る →

夕暮れの次は、星の時間。徳島県・海陽町の水床湾を一望する高台に、天藍・皐水という2棟の一棟貸しヴィラが建つ。その名の通り、夜は満天の星空が主役だ。露天風呂で温まってから夜風に当たり、言葉少なに星を数える。グラスを星空の下へ持ち出して、乾杯の続きをしてもいい。キッチン付きで、朝は系列のパン工房の自家製パンが用意されるという。目覚めの楽しみまで含めて、記念日の「翌朝」までやさしい宿だ。1泊58,000円〜(定員4名)。

夕日を待つ、という贅沢: 日本海夕日ヴィラ One Story

日本海夕日ヴィラ One Story公式サイトよりヴィラ佐渡島(新潟) · 新潟県日本海夕日ヴィラ One Story最大5名 · 55,000円〜 / 泊施設ページを見る →

新潟県・出雲崎町。広大な日本海が目の前に広がるヴィラで、「夕日」をその名に冠する。ここでの記念日は、日没の時刻を調べるところから始めたい。少し早めに湯を使い、サウナで汗を流し、いちばん良い席を確保して、空の色が変わっていくのをただ待つ。何かを予約する必要も、席を立つ必要もない。日が落ちきったあとの群青の時間まで、ふたりのものだ。1泊55,000円〜(定員5名)。

「朝までの余韻」こそ、一棟貸しの真骨頂

レストランの記念日には、終わりの時間が決まっている。ヴィラの記念日は、灯りを落としたあとも続く。ソファで昔の旅の話をして、眠くなったら眠り、朝の光のなかでコーヒーを淹れて、もう一度「おめでとう」を言う。乾杯から朝の余韻まで、時間割を誰にも渡さないこと。それが、記念日にふたりだけの空間を借りるいちばんの理由だと思う。

翌朝は、少しだけ早起きしてみてほしい。朝の海や空は、夜とはまるで違う表情をしている。チェックアウトまでの数時間を昨夜の続きのようにゆっくり使えるのも、その時間まで含めて宿がふたりだけのものだからだ。

なお、ここに挙げた過ごし方はあくまでアイデアで、ケーキや花、飲み物は自分たちで持ち込む前提の話だ。持ち込みの可否や食事の有無、当日のチェックイン時刻は、予約前に各施設の公式サイトで確かめてほしい。

記念日に合う宿は記念日・プロポーズの宿を探すに、ふたり旅の宿はカップル・ふたり旅の宿を探すにまとめている。

← 読みもの一覧へ