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プールは夏で終わらない|温水プールのある宿
「プール付き」の写真は、いつも真夏の顔をしている。青い水面、白いパラソル、強い日差し。けれど9月に入ってから予約サイトを開いた人は、たぶん一度は手が止まる。今から泊まって、このプールに入れるのだろうか。
答えは水温が知っている。そして水温のことは、ほとんどの宿が書いていない。
「温水」と書いてあるのは、215軒中11軒
先に数字を書いておく。泊まり火の掲載672軒のうち、プールを備える宿は215軒。そのうち温水プールを公式に明記しているのは11軒しかない。約5%だ。
残りの204軒がすべて冷たい水というわけではない。ただ、水温に触れていないプールは夏のプールだと思って選ぶほうが安全だ。プールの季節は、カレンダーの夏より短いことも多い。だから秋からのプール選びは、215軒からではなく、まず11軒から始めるのが早い。そしてこの11軒は、温め方がそれぞれ違っていて面白い。
プールに温泉を張る: tokinos

伊東・宇佐美の高台に建つ1日2組限定のヴィラ。ここのプールは湯が温泉だ。温泉かけ流しの温水プールとジャグジーを備え、窓の外は相模湾が水平線まで広がる。「umi」と「tsuki」の2スイートはそれぞれ約300㎡・3ベッドルーム。温泉を張ったプールで冬でも泳げるという、温泉県の静岡ならではの力技がいい。プールと風呂の境目が、ここでは最初から溶けている。
屋根の下に置く: FOLQ HAKONE GORA

箱根強羅の2組限定ヴィラ。予約制の屋内温水プールを備えるから、水温だけでなく天気からも自由になる。箱根は秋の雨も冬の冷え込みも本気だが、屋根の下なら関係ない。各室約110㎡の1LDKには大涌谷の白濁源泉100%かけ流しの内湯とプライベートサウナが付き、約200㎡のリードフリードッグランで愛犬も走れる。プールから上がってそのまま白濁の湯へ、という動線は10月以降こそ効く。
湯と海のあいだ: 汐汲浜シーサイドヴィラ 浜つづり

宮津・由良の海辺に2025年6月に開業した全6室の一棟貸切。希少な天然ラドン温泉のかけ流し内風呂に、棟によってプライベート温水プールまたは露天岩風呂が付き、全室に専用サウナ。丹後の海を眺めながら、湯とプールとサウナを行き来できる。日本海側の秋は空が変わりやすいが、この構成なら天気そのものが退屈しない。予約時にプール付きの棟を選ぶこと。
南の島では、通年が標準になりつつある
11軒のうち4軒は宮古島と石垣島にある。フェリスヴィラスイート宮古島・上野は全12棟に一年中楽しめる温水プライベートプールを備え、本格キッチン付きでロングステイにも向く。CLASS THE FIRSTは季節を問わず入れる温水プールとプライベートサウナを備えたゼロエネルギーリゾート。Villa Conteには宮古島最大級という9mの温水プールがあり、石垣島のTHE MIYARA GARDENは温水プライベートプール付きの3棟で空港から約15分。
沖縄の冬は暖かいとはいえ、水は冷える。「冬の宮古島でもプールに入れる宿」は、実は温水を選んだ宿だけだ。飛行機に乗る旅ほど、この差は大きい。
本州にも、あと少しだけ
糸島のitotoiは定員16名の別邸に7×3mの温水プール。浜名湖のヴィラわん浜名湖は屋外温水プールとドッグランを備えた1日1組の愛犬ファーストの宿で、雨でも遊べる屋根付きテラスがある。熊本の吉無田は標高約700mの高原に建つ全5棟すべてに温水プールとサウナ・水風呂が付き、熊本市街の夜景を見下ろす。瀬戸内・大崎下島のGLAMPISPAは弱温水プールとバレルサウナ、天然温泉の客室露天風呂の組み合わせだ。
プールでなくてよければ、温水ジャグジーという選択もある。滋賀のGalaxy Stardustの通年利用できる温水ジャグジーをはじめ、淡路や瀬戸内にも温水ジャグジーを備える宿が数軒ある。泳ぐことより「秋の夜に水着で外にいる」ことが目的なら、これで足りることも多い。
確認は、水温より先に「期間」
ひとつ注意がある。温水と書いてあっても、通年とは限らない。たとえばグランアイラ伊豆高原の温水プールは夏季限定の営業だ。水温と営業期間は別の話で、これは冬に泊まれるかどうかと同じ構図だ。季節外に泳ぐつもりなら、聞くことは4つ。プールの営業期間。屋内か屋外か。予約制かどうか。そして上がった後に温まれる風呂やサウナがあるか。
秋のプールには、夏にない良さがある。誰もいない水面、朝の湯気、日が落ちるのが早いぶん長くなる夜のプール。水さえ温かければ、プールの一番いい季節は夏ではないかもしれない。
よくある質問
- 秋や冬でも泳げるプール付きの貸切の宿はありますか?
- あります。泊まり火の掲載でプールを備える215軒のうち、温水を公式に明記しているのは11軒です。温泉かけ流しの温水プールを持つ伊豆・宇佐美のtokinos、予約制の屋内温水プールがある箱根強羅のFOLQ、全12棟に一年中入れる温水プールを備えた宮古島のフェリスヴィラスイートなどです。
- 「温水」と書いていないプールは秋には使えませんか?
- 水温に触れていないプールは、夏のプールだと思って選ぶほうが安全です。逆に温水と書いてあっても、グランアイラ伊豆高原の温水プールのように営業が夏季限定という場合もあります。水温と営業期間は別の話なので、季節外に泳ぐつもりなら両方を宿に確認してください。
- 温水プールの宿を選ぶときの注意点は?
- 4つあります。屋内か屋外か(屋外は水が温かくても外気で体感が変わります)、利用が予約制かどうか、営業期間、そして上がった後の動線です。露天風呂やサウナが併設されている宿なら、湯冷めの心配なくプールから風呂へ直行できます。
