ホーム /読みもの /SUPの朝|水の上から始まる一日

SUPの朝|水の上から始まる一日

· 泊まり火編集部

SUP(スタンドアップパドルボード)の魅力を一言でいえば、水面が「立つ場所」になることだ。泳ぐのでも、船に乗るのでもない。水の上に立って、パドル一本で静かに進む。目線は水面から1メートル半。この高さから見る海や湖は、岸から眺めるのとはまるで別の景色になる。

夕暮れの海面をゆくパドルボーダーのシルエット
Photo: Linda Xu / CC0 (Wikimedia Commons)

SUPに向いているのは、風が起きる前の朝だ。凪の水面はボードが滑らかに走り、初めてでも立ちやすい。そして朝の水上には、誰もいない。昼にはにぎわう海水浴場の沖も、朝7時なら一枚の鏡だ。パドルの水音だけを聞きながら進むうち、目が覚めるというより、一日が「起動」していく感覚がある。

凪いだ海をパドルボードで進む人
Photo: Jernej Furman / CC BY 2.0 (Wikimedia Commons)

だからSUPの旅は、宿選びがそのまま体験の質になる。ボードを積んで運転しなくても、SUPを用意している宿を選べば、起きて数分で水の上に立てる。透明度の高い水域なら、ボードの上から水底の影まで見える。ライフジャケットの着用と、風・海況の確認だけは忘れずに。朝の水面は穏やかでも、天候は変わるものだ。

エメラルドグリーンの湾と緑の島影
Photo: 663highland / CC BY 2.5 (Wikimedia Commons)

3kmの白砂を独り占めする朝: NAPOOKALA BEACH RESORT(ナプーカラ)

napooKaLa beach resort公式サイトよりグランピング鹿児島県 · 阿久根napooKaLa beach resort最大6名施設ページを見る →

約3kmの白い砂浜と夕日を望む、直径7mのドームテント全5棟のグランピングリゾート。猫足バスタブ付きの専用バスルームを備え、A5和牛のBBQや通年楽しめるSUP、愛犬同伴の棟も選べる。「通年」というのがいい。夏の朝の凪も、人のいない秋の海も、SUPの上からなら特等席だ。

瀬戸内のクリアSUP: HAV HYGGE SETOUCHI(ハウヒュッゲ)

HAV HYGGE SETOUCHI公式サイトよりグランピング山口県 · 山口市秋穂HAV HYGGE SETOUCHI29,700円〜 / 泊施設ページを見る →

山口市秋穂、弓なりのプライベートビーチに建つ個性的な4棟のコテージ。露天風呂やロフト付きの棟、海を望むデッキでのBBQ、地元産車海老「あいおえび」の食事、テントサウナやクリアSUPなど瀬戸内の遊びが揃う。底が透明なクリアSUPなら、穏やかな瀬戸内の海の底まで見ながら漕げる。多島美の海は波が穏やかで、SUP入門にも向いた海域だ。

富士山に向かって漕ぐ: GIFT HOUSE(ギフトハウス)三浦・諸磯

GIFTHOUSE 三浦 諸磯公式サイトよりヴィラ三浦・城ヶ島(神奈川) · 神奈川県GIFTHOUSE 三浦 諸磯最大6名 · 139,000円〜 / 泊施設ページを見る →

三浦半島南西端、諸磯の入江に佇む1日1組限定の完全プライベートヴィラ。富士山と夕日を望み、BBQや焚火、SUP、サウナで都心から近い海辺の非日常を過ごせる。定員6名。入江は外海より波が穏やかで、朝のSUPにちょうどいい。晴れた日には、パドルの先に富士山。都心から車で約90分とは思えない景色だ。

水面の高さから、旅を見る

SUPの上から見た景色は、不思議とよく覚えている。歩く速度より遅く、視界は水面すれすれ。旅の記憶に「水の上の30分」があるだけで、その海や湖は、二度と「ただの景色」には戻らない。次の水辺の旅には、朝の予定を何も入れず、水の上の時間を残しておいてほしい。

← 読みもの一覧へ