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ペット可の宿で、犬と泊まれる部屋は36%|設備は施設ではなく部屋に付く

· 泊まり火編集部

茨城のエトワ笠間には、4つの客室タイプがある。

SKY CABINにはプライベートサウナと専用のシャワールームが付く。いっぽうGRACE TENTの説明には、こう書いてある。

冷暖房完備のテント・シャワーとトイレはメインキャビンを利用

同じ施設の、同じ予約ページに並んでいる。片方は部屋でシャワーを浴び、もう片方は建物まで歩く。

夜の敷地に灯りをともすグランピングの棟
Photo: APneunzehn74 / CC0 (Wikimedia Commons)

1軒のなかに、3つの部屋がある

客室タイプを公開しているグランピングは304軒あり、合わせて1,001タイプある。1軒あたりの中央値は3タイプ、最も多い施設で9タイプ。304軒のうち257軒(85%)が、2つ以上のタイプを持っている。

ヴィラは一棟をまるごと借りるので、施設と部屋が一致する。グランピングは敷地にいくつかの棟が建っていて、そのどれを取るかを選ぶ。ここに、ヴィラの探し方をそのまま持ち込むと合わなくなる場所がある。

施設に付いていると思っていたものが、部屋に付いている。

犬と泊まれるのは、3部屋に1部屋

いちばんはっきり出たのがペットだった。

ペット可で客室タイプが分かるグランピングは187軒あり、その695タイプのうち、愛犬同伴と読める部屋は253タイプ。36%になる。

客室タイプが2つ以上ある170軒で見ると、全部屋が犬可と読めるのは13軒だけだった。133軒は一部の部屋だけで、残る24軒は部屋ごとの記述からは分からない。

形はだいたい決まっていて、ドッグキャビン、ドッグドーム、ドッグテラスといった専用の棟が1つか2つ用意される。兵庫のグランピングリゾートAwajiは2タイプのうち「ドッグテラス・プレミアム」だけが愛犬同伴可で、もう一方の「オーシャンテラス」にその記述はない。

長野の八ヶ岳PRIVATE WOODS NADAは、この構造がよく見える。

客室タイプ 定員 記載されている設備
スタンダードキャビン 1〜4名 1棟貸切・約80㎡・専用半露天風呂・バレルサウナ付き
デラックスキャビン 1〜5名 1棟貸切・約80㎡・専用半露天風呂・バレルサウナ付き
ドッグキャビン 1〜4名 専用ドッグラン付き・愛犬同伴可

犬を連れて行くと、サウナと半露天風呂の記述が消える。どちらも同じ施設の中にあり、施設としては「サウナあり・ペット可」で間違っていない。ただし同時には選べない。

部屋によって変わるもの

客室タイプが2つ以上ある257軒について、施設のなかで記述が割れる設備を数えた。

設備 一部の部屋だけ 全部屋に記載
ペット 134軒 13軒
風呂・シャワー 99軒 33軒
サウナ 73軒 16軒
トイレ 45軒 11軒
露天・温泉 41軒 32軒
キッチン 31軒 5軒
プール 29軒 4軒
ジャグジー 24軒 2軒

どの設備も「一部の部屋だけ」が「全部屋」を上回る。例外は露天・温泉で、41軒対32軒と差が小さい。湯は敷地に引くものなので、棟ごとに付け外ししにくいのだと思う。

トイレの45軒は、読んでいて少し驚いた。広島のサンシャイングランピング江田島では、サウナガーデンドームとドッグガーデンドームに「専用シャワー/トイレ」とあり、デラックスドームとエコドームにはその記述がない。冒頭のエトワ笠間と同じ形だ。

サウナも同じだった。設備にサウナがあり客室タイプが2つ以上ある164軒のうち、全部屋にサウナの記述があるのは16軒。73軒は一部の部屋だけで、75軒は部屋ごとの記述からは読み取れなかった。「サウナ付き」が言っていないことで、グランピングのサウナは敷地のものを時間で借りることがあると書いた。部屋単位で見ると、その手前にもう一段ある。そもそも自分の棟に付いているのかどうか。

同じ施設で、8名のヴィラと2名のトレーラー

振れ幅がいちばん大きかったのは滋賀のFuture RESORTで、7タイプある。

いちばん上の「月の棟」は最大8名の一棟貸しヴィラで、半露天風呂とプライベートプールとバレルサウナが付く。いちばん小さい「キャンピング棟」は最大2名のキャンピングトレーラーで、記載はTVとエアコンだ。「太陽の棟」は最大6名(犬2匹)で専用ジャグジーとドッグラン。

同じ施設名で予約しても、どれを取るかで泊まる体験がまったく違う。定員も2名から8名まで開く。

客室タイプ1,001件を横断して数えると、ドームが348タイプ(35%)、キャビン・ヴィラ・コテージが230タイプ(23%)、テントが221タイプ(22%)だった。設備の記載率は風呂・シャワー288(29%)、ペット254(25%)、露天・温泉194(19%)、サウナ178(18%)、トイレ102(10%)、BBQ103(10%)、キッチン62(6%)、プール59(6%)、ジャグジー39(4%)と続く。

部屋を決めても、まだプランがある

グランピングには、客室タイプとは別に宿泊プランがある。公開しているのは260軒で、合わせて551プラン。1軒あたり中央値2プランだ。

内訳を見ると、BBQに触れるプランが383件(70%)、食材が付くと読めるのが200件(36%)。いっぽうで素泊まりのプランが146件(26%)、持ち込みに触れるものが139件(25%)ある。素泊まりを用意している施設は146軒あった。

つまり、部屋を決めたあとで、もう一度分かれる。同じ棟に泊まっても、夕食が出る日と、食材を買って行く日がある。

この数字について

泊まり火に掲載しているグランピング333軒のうち、客室タイプを公開している304軒(計1,001タイプ)と、宿泊プランを公開している260軒(計551プラン)を機械的に数えた。ヴィラ321軒は一棟貸しで客室タイプの概念がないため、この記事の集計には入っていない。

客室タイプの設備は、施設の公式サイトに書かれている内容をもとに編集部が1行にまとめたものを数えている。書かれていないことは、無いという意味ではない。 短くまとめる過程で落ちたものもあれば、公式サイトが部屋ごとに書いていないものもある。この記事が数えているのは「部屋を選ぶときに、そこに書かれているか」であって、設備の有無そのものではない。

「一部の部屋だけ」は、客室タイプが2つ以上ある施設で、その語に触れる部屋が1つ以上あり、かつ全部ではない状態を指す。ペットは施設のpetFriendly、サウナは施設の設備タグを起点にして、部屋側の記述と突き合わせた。

絞るのは施設、決まるのは部屋

条件で宿を絞るとき、出てくるのは施設だ。ペット可、サウナ付き、プール付き。それは施設のどこかにあるという意味で、間違ってはいない。

ただし泊まるのは部屋のほうになる。犬を連れて行くならドッグ棟を、サウナに入りたいならサウナ付きの棟を、部屋の名前で取ることになる。そして多くの場合、その2つは別の棟だ。

予約ページで客室タイプが並んでいたら、施設の説明ではなく、その1行を読む。エトワ笠間のGRACE TENTのように、必要なことはたいていそこに書いてある。

よくある質問

「ペット可」と書いてある宿なら、どの部屋でも犬と泊まれますか?
そうとは限りません。ペット可で客室タイプが公開されているグランピング187軒の1,001タイプのうち、犬と読める部屋は253タイプ(36%)でした。2タイプ以上ある170軒では、全部屋が犬可と読めるのは13軒だけです。ドッグキャビン、ドッグドームのように専用の棟が用意されている形が多数派です。
サウナ付きのグランピングなら、泊まる部屋にサウナが付いていますか?
確かめたほうがよいです。設備にサウナがあり客室タイプが2つ以上あるグランピング164軒のうち、全部屋にサウナの記述があるのは16軒でした。73軒は一部の部屋だけで、残りは部屋ごとの記述からは読み取れません。
グランピングの客室タイプは、1軒にいくつありますか?
中央値で3タイプです。客室タイプを公開している304軒に合わせて1,001タイプあり、85%にあたる257軒が2つ以上を持っています。最も多い施設で9タイプありました。
トイレやシャワーは、どの部屋にも付いていますか?
部屋によります。専用トイレに触れている客室は1,001タイプ中102タイプ(10%)でした。同じ施設のなかで、専用シャワーのある棟と、共用の建物まで歩く棟が並んでいることがあります。
予約の前に何を確かめればよいですか?
施設名ではなく、取ろうとしている客室タイプの名前で確かめることです。犬・サウナ・風呂・トイレは施設ではなく部屋に付きます。プランも260軒で551件あり、素泊まりを用意しているのは146軒なので、食事が付くかは部屋とは別に決まります。

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